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食道がん

食道がんとは

食道がんとは食道とは、咽頭と胃のあいだにある、管状の消化管です。そしてこの食道の粘膜に発生するのが、食道がんです。
粘膜内に留まるものを早期食道がん、粘膜内から粘膜下層に広がっているものを食道表在がんと言います。進行すると気管、大動脈へと広がります。また、がん細胞が血液やリンパ液に乗って、リンパ節・肺・肝臓などへと転移することもあります。

食道がんの症状をチェック

がんから出血している場合には、吐血や黒色便も見られます。

食道がんの症状をチェック
  • のどの痛み、違和感
  • 食べ物が通りにくい感じ
  • 吐き気
  • 熱いものがしみる
  • 食欲不振
  • 体重減少
  • 貧血
  • 吐血
  • 黒色便(タール便)

初期症状はある?

初期には、ほとんど自覚症状がありません。
咳が続き「風邪かな?」と思っていたら実は食道がんだった、ということもあります。身近な症状であっても、長引く場合には、お早目にご相談ください。

食道がんになりやすい人

二大原因となる飲酒・喫煙の習慣がある人をはじめとして、以下のような人は、そうでない人よりも食道がんのリスクが高くなるものと考えられます。
改善できる点は改善して予防を、また定期的な胃カメラ検査で早期発見・早期治療を目指しましょう。

  • お酒を飲む人(特に顔が赤くなる人)
  • 喫煙している人
  • 50歳以上
  • 男性
  • バレット食道、食道アカラシアを指摘されたことのある人
  • 頭頚部がんの既往がある人

食道がんの原因

飲酒と喫煙は、食道がんの二大原因です。
特に両方の習慣がある人、お酒を飲んだ時にすぐに顔が赤くなる人は要注意です。体内でアセトアルデヒド(発がん性物質)を分解する働きが弱いと、飲酒後すぐに顔が赤くなります。
また、逆流性食道炎を放置してバレット食道になると、バレット食道がんという特殊な食道がんのリスクが30~120倍高くなることが指摘されています。

食道がんの検査と診断

食道がんが疑われる場合には、以下のような検査を行い、診断します。

画像検査

画像検査胃カメラ検査やバリウム検査のことです。
両方の検査に対応している医療機関であれば、胃カメラ検査を行います。粘膜を直接観察することができるため、バリウム検査よりも精度が高くなります。またバリウム検査では、確定診断ができません。

胃カメラ検査について
詳しくはこちら

病理組織検査

胃カメラ検査で疑わしい部位が見つかった場合には、組織を採取し、顕微鏡での観察、がん特有の遺伝子変異の有無を調べ、確定診断をします。

食道がんの治療

食道がんの確定診断がつけば、速やかに提携する病院へとご紹介します。

内視鏡治療

早期の食道がんであれば、内視鏡を挿入し、スネアやメスを使った低侵襲治療が可能です。
術後の回復、日常生活への復帰も早くなります。

手術

がんを含む食道、周囲のリンパ節を切除した上で、胃や腸を使って食道を再建します。

化学療法・放射線療法

内視鏡治療や手術の適応とならない場合には、化学療法や放射線治療を行います。
進行した食道がんの場合、先に化学療法を行いがんを小さくしてから、手術を行うこともあります。